今回は、任天堂から発売されたスーパーファミコン周辺機器の「スーパーゲームボーイ」について

その存在自体は有名ですが、使えるソフトや、スーパーゲームボーイ1と2の違い、通信の方法など、細かな部分は知らないという人もいると思うので、この記事ではそういった部分について解説していきたいと思います。(スーパーゲームボーイ=SGB、スーパーゲームボーイ2=SGB2、ゲームボーイ=GBゲームボーイカラー=GBCなどの略称を使用しております)

スーパーゲームボーイの概要

「スーパーゲームボーイ」は、スーパーファミコンでゲームボーイのソフトをプレイ出来る周辺機器で、1994年にグレーカラーの初期型、1998年に後継機としてクリアブルーの「スーパーゲームボーイ2」が発売されました。

スーパーゲームボーイスーパーゲームボーイ2
本体外観
発売日1994年6月14日1998年1月30日
希望小売価格7000円(税別)5800円(税別)
本体カラーグレークリアブルー
使用可能カートリッジ・ゲームボーイ専用ソフト
・ゲームボーイ&カラー共通ソフト
(ゲームボーイカラー専用ソフトは不可)
・ゲームボーイ専用ソフト
・ゲームボーイ&カラー共通ソフト
(ゲームボーイカラー専用ソフトは不可)
通信機能なしあり
特記事項ゲームボーイでの動作速度よりも約2.4%速度が速く、それにより音程も高くなっている
※(1) スーパーゲームボーイ対応ソフトをスーパーゲームボーイ2でプレイした場合通信機能が正常に使えない事がある
(初代スーパーゲームボーイの動作速度・音程の問題は解消)


※(1) この問題は、十字キーの左とLボタンを押しながらスーパーファミコンの電源を入れる事で解消します

スーパーゲームボーイ(SGB2も同様)では、

  • これまでゲームボーイの小さな画面で遊んでいたソフトを、テレビの大きな画面で遊ぶ事が出来る
  • 白黒の4階調(色や明るさの濃淡の段階数)だったモノクロのゲームボーイソフトを、4階調にそれぞれ任意の色を置き換えた32種類のカラーパターンで表示が出来る(自分で色を割り振る事も可能)
  • ゲーム画面とテレビ画面のサイズの違いから外回りに空きスペースが出来るが、そこには「ピクチャーフレーム」という好きな模様を選択出来る

といった特徴があります。

カラー化したプレイ画面とゲームボーイのピクチャーフレーム
画面下にはLRボタン同時押しで開く「システムウィンドウ」と選べるカラーパターン

スーパーゲームボーイとスーパーゲームボーイ2で使えるソフト

SGBとSGB2で遊べるソフトの種類

ゲームボーイシリーズ(アドバンスを含まない)では、「ゲームボーイ(モノクロ)専用ソフト」「ゲームボーイ&カラー共通ソフト」「ゲームボーイカラー専用ソフト」の3種類のカートリッジが発売されています。

左からGB専用ソフト・GB&GBC共通ソフト・GBC専用ソフト

スーパーゲームボーイ、スーパーゲームボーイ2ともに使用出来るソフトはゲームボーイ(モノクロ)専用ソフト」「ゲームボーイ&カラー共通ソフト」となり、「ゲームボーイカラー専用ソフト」はプレイする事が出来ません。もちろんゲームボーイアドバンスのソフトも遊ぶことは出来ません。

ゲームボーイカラー専用ソフトを起動した時の画面表示

「スーパーゲームボーイ対応」ソフトについて

スーパーゲームボーイが発売された1994年以降、「スーパーゲームボーイ対応」というソフトが発売されており、それらのソフトには、箱やカセットの表面に「Super GAMEBOY」のロゴが入っています。

スーパーゲームボーイ対応ソフトのロゴ

この「スーパーゲームボーイ対応」のソフトをSGB・SGB2で遊ぶと、ソフト側で用意されたカラー表示(最高13色)になったり、対応ソフトのほとんどで専用のピクチャーフレームを採用、一部対応ソフトで音質の向上や追加音声が出る事から「スーパーゲームボーイ対応」という言葉が用いられています。

「スーパーゲームボーイ対応」とされていないソフトは、通常の機能のみというだけで、問題なくSGB・SGB2で遊ぶ事が出来ます。

スーパーゲームボーイとスーパーゲームボーイ2の違い

スーパーゲームボーイ2とゲームボーイカラーの発売がともに1998年のため、SGB2ではゲームボーイカラー専用ソフトがプレイ出来るようになった、カラーの表示数が増えたなどのイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、SGBとSGB2では使用出来るソフトは変わらず(カラー専用は不可)、色合いも変わりません

SGB2で大きく変わった部分でいうと、SGBで動作速度が早くなってしまう点が改善され、ゲームボーイでのプレイと同じ速度になったこと、通信端子を搭載しゲームボーイと通信が出来るようになった事が挙げられます。

1996年に発売された「ポケットモンスター赤・緑」では、通信による対戦、ポケモンの交換、交換による進化など通信をする事が非常に重要で、このポケモンがその後のソフトにも影響を与えた事から、スーパーゲームボーイ2には通信端子が搭載されたのかもしれません。

スーパーゲームボーイ2での通信と必要なケーブル

ゲームボーイポケット以降のハードでスーパーゲームボーイ2と通信する場合

スーパーゲームボーイ2とゲームボーイポケット以降のゲームボーイは同じ規格の通信端子が搭載されています。これらを接続するには「CGB-003」か「MGB-008」(色違いで機能は同じ)という通信ケーブルが1本があれば、お互いを繋いで通信・対戦をする事が可能です(ゲームボーイソフトをプレイしているゲームボーイアドバンスとゲームボーイアドバンスSPもこのケーブルで接続が出来ます)

初代ゲームボーイとスーパーゲームボーイ2を接続する場合

初代ゲームボーイは、SGB2やゲームボーイポケット以降のハードと通信端子が異なります

初代GBで使用出来る通信ケーブルは「DMG-04」となり、スーパーゲームボーイ2の端子には接続出来ませんが、「変換コネクタ(MGB-004)」を使ってお互いを繋ぐ事が可能です。

DMG-04とMGB-004
スーパーゲームボーイ2と初代ゲームボーイの接続

スーパーゲームボーイ専用に発売されたコントローラー「SGBコマンダー」

「SGBコマンダー」とは、スーパーゲームボーイでのプレイ用に発売されたコントローラーです。表面には「Super GAMEBOY」のロゴ、本体・ボタン・文字のカラーは初代ゲームボーイと同じ色、スピーカー部と背面のラインも再現されており、その外観に目を引かれた人も多いと思います。


SGBコマンダーには以下のような機能が搭載されています。

  • スライドスイッチーボタン振り分けをスーパーゲームボーイ用とスーパーファミコン用に切り替える
  • ミュートボタン(L)ー音のON/OFF切り替え
  • スピードボタン(Y)ーゲームスピード切り替え(3段階)
  • カラーボタン(X)ープレイ画面のカラー表示の切り替え
  • ウィンドウボタン(R)ーシステムウィンドウの開閉
    ()内はSFCモードでのボタン振り分け。スピードボタンとミュートボタンは2P側に接続して時には使用出来ない。

スーパーゲームボーイプレイ時に便利な機能が搭載され、外観も魅力的なコントローラーです。

 

今回は、「スーパーゲームボーイ」と「スーパーゲームボーイ2」について、使えるソフトや1と2の違い、通信に必要なケーブルなどについて話をしてきました。これまで小さな液晶画面でプレイしてきたソフトを、スーパーゲームボーイを使ってテレビ画面でプレイしてみると、また違った楽しみ方や気付きがあるかもしれません。ゲームボーイソフトで遊びたいという方は、スーパーゲームボーイでのプレイも検討してみてください。

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